2014/09/01

夏休みの終わり

さて、しばらくお休み状態でしたが、やっと復活しました。
今回は長かった。
本当に何もする気力がなく、こんなにも夏休みが夏休みだったことはここ10年ぐらいなかった気がします。

それだけ突っ走ってきた分、休みが必要だったのかもしれません。
いろいろと考えて、結局考えてても駄目だなと、やるしかないなという、当たり前の結論に至る。
そんな夏休みでした。

そして先々月、7月にKYOTO DANCE CREATIONは三年目を終えました。

発足当初の目標が三年。あっという間の三年でした。

今後の進展については現在検討中で、まとまった文章を後日、このブログに書こうと思います。

ともあれ、今僕は元気に過ごしています。

そして今日、東京に帰ってきました。(実家が東京)
初めて東京を懐かしく思いました。
今までは京都から「仕事するぞ!」という意気込みで来ていた東京。
今日はなんだか優しかった気がします。

そして気が付けば9月。
日々は続くもので、やることのあるありがたみ、支えてくれる人のありがたみを感じております。
NEWS欄に今後の活動予定を掲載しております。

今後ともどうぞよろしくお願いします!








2014/07/17

KYOTO DANCE CREATION vol.3 参加振付家紹介パート5

さて、本日はいよいよ小屋入り初日です。
KDC参加振付家紹介パートもラストになりました。パート5、ラストを飾るのは大阪を拠点に活動する淡水さんです。


主宰の菊池航さんとは先月Dance Fanfare Kyoto 02でご一緒させていただきました。
淡水さんは近畿大学の卒業生を中心に構成されたダンスカンパニーで、「関西で活動する若手のダンスカンパニー」として、最初に思いつくのが淡水さんというくらい、関西では継続的に活動されている団体です。
KDCには一年目から、いつか参加していた

だきたいと思っていた団体で、今回念願かなっての参戦となりました。
先日、大阪の稽古場にお邪魔したときは、とにかく稽古場が楽しそうでした。
基本的には振付家の菊池航さんが場をすすめて行くのですが、その要求にとにかく応えていくのがメンバーの皆さんです。
意外とむちゃぶりの嵐 笑
作品はおそらく本番直前まで進化することと思います。
やはり団体を継続していくということは人間同士の関係を築いていくことに等しく、彼らのチームワークには見取れてしまいます。
「チームって、いいね!」
今回の作品タイトルは『空から くる』
淡水というカンパニー名から、今まで「水」のイメージから作品を作ることが多かったということですが、、今回は「空」ということで、結構躍動感のある動きが展開しますが、淡水特有の浮遊感もあり、ずっと見ていられる感じがあります。
この「ずっと見ていられる感じ」というのが淡水さんのほかのカンパニーには見られない
稀有なところで、そんなカンパニーを6年継続しているのは、菊池さんの才能だと思っていて、今回その振付風景を間近で見ることができて、とてもよかったです。

しかも、今回参加の五人はそれぞれが粒揃いの精鋭達ですので、是非会場に足をお運び下さい!お待ちしております!

2014/07/16

KYOTO DANCE CREATION vol.3 参加振付家紹介パート4

さて、本日はKDC参加振付家紹介パート4といたしまして、私事ではございますが、京極朋彦×山崎阿弥の紹介をを書かせていただきます。写真は自分で撮れないので、リハーサル映像を切り取ったもので、ちょっと荒いのですが、、、。

今回この二人は構成・演出・振付に連盟でクレジットさせていただくことになりました。

それはリハーサルを経て、二人共がその役割を担っていることにたどり着いたからです。

そして何より、そもそも僕自身が、振付家として、阿弥さんを上手く振付できるような力がないというか、その必要性を感じなくなっていったというのが本音です。


山崎阿弥さんは声のアーティストであり、映像作家であり、インスタレーションも作り、絵もかく人であります。
阿弥さんを文章で紹介するのはとても難しいのですが、今まで彼女と何度か共演させていただいた中で僕に言えることは、全身全霊でぶつかっていかなければ、負ける。そんな人です
だからこそ二人がフラットに、名前を連ねること。互いにアーティストとしてその場に立つことが作品をより面白いものにするのではないか?自分も阿弥さんも大いに鍛えられ、新たな関係性が生まれるのではないかと考えました。

僕が阿弥さん初めて出会ったのは2012年のWhenever Wherever Festivalで、その時は挨拶させていただいただけだったのですが、同じ年に阿弥さんが出演された公演を見て「この人はすごい!」と思い、翌年のWhenever Wherever Festivalで一つのプログラムをやらせていただくことになった僕は、真っ先に共演をお願いしました。

そのときは「この作品は僕に任せてください」なんて言って、構成をかなり決めてやっていました。
今となっては恥ずかしいですが、勿論それはそれでやりきりましたし、良かったと思っています。
その後、阿弥さんが青森にレジデンスアーティストととして滞在された時に呼んでいただき、阿弥さんの製作されたインスタレーションとWS参加者の皆さん、そして阿弥さんと共に踊らせていただきました。
僕はこの青森滞在で、阿弥さんとの共演の、他の人にはない特別なところを見出した気がしました。それはネガティブな意味でもなんでもなく、構成や段取りなんて「なんでもいいんだ」という気持ち、感覚です。
それは何もかもがデタラメで良いという意味ではなく、阿弥さんとの関わりの中で生まれてくるものの中には、形はどうであれ「なんでもいい」と思える瞬間がある。
そしてその「なんでもよさ」を生み出すということは、とても大変であるということも学びました。

今回は三度目の共演となるのですが、それでも最初は20分の「作品」を作ろうとしていました。
しかしリハーサルを続けていくうちに「毎回違う道を通る」ということをしてみたいという結論に達しました。

初めから阿弥さんは音楽、僕はダンスと領分を分けるつもりはなかったのですし、今までもお互い動き、お互い声を発するパフォーマンスをしてきましたから、阿弥さんとなら、いろんな制約や決まりを捨てても成立するような自由さを獲得できるような気がします。

今回はお互いが今までやってきたことをフルに使って、四回本番、四回の旅をするということに決めました。

自分の作品が作品と呼べるかどうか、自分のことなので客観的に紹介文を書く事が難しいのですが、今回の作品は、おそらく毎回違う印象をお客さんに与えることになると思います。

意見も様々、感想もバラバラになると思います。しかし僕は今、それで良いと思えます。
むしろ山崎阿弥さんという人を京都に呼んできて、同じことを4回やるなんてもったいない。4回のチャンスをフルに活かして、今までたどり着いたことのないところに行ってみたい。
それが今回のテーマになりました。

正直、企画の代表としては、若手振付家の作品発表の場という設定を自分でしておきながら、自分はいわゆる反復可能な「振付」というものにこだわらないというスタンスを取ることに、迷いが無かったわけではありません。
これだけ不確かなものをラインナップの中に挟むことが、全体にどのような影響を及ぼすか、そのことも考えなかったわけではありません。

しかし、今回、参加していただいた皆さんのダンスをそれぞれ実際に稽古場で見させていただく中で、それぞれにすばらしくて、自分は「これでいい」と思いました。

そもそも振り付けの定義というものは様々有り、反復可能なものだけが振付ではありません。さまざまな振り付け方法があり、そのどれにも面白さがある。私は今回最多人数の参加振付家の皆さんに後押しされて、この決断をすることが出来たと考えています。

KDCが三年目を迎えるにあたって、僕自身もこの企画に教えられ、鍛えられてきました。
今自分がどうすべきなのかは、いつも人に教えられます。しかし結局のところ決断するのは自分自身です。

ぜひ、京極朋彦×山崎阿弥を劇場に見に来てください。
お待ちしております。

2014/07/14

KYOTO DANCE CREATION vol.3 参加振付家紹介パート3

さて、本日はKDC参加振付家紹介パート3といたしまして、きたまりさんの稽古場にお邪魔させていただいた時の事を書かせていただきます。写真はですね、あんまり本編と関係ない気がしますが、、、。

今回きたまりさんは、このKDCに公募で応募してきて下さいました。
人に参加したいと言ってもらえることは、企画をやっている側としては、本当に続けてきてよかったなと思える瞬間でして、ましてや、自分の先輩にあたる人にそう言ってもらえたことは、とっても嬉しいことでした。

そして今回きたまりさんは気合の入ったソロを踊ってくれます。
きたまりさんと初めて出会ってから、かれこれ10年ぐらいの月日が流れていますが、今、きたさん自身の踊りに、ある変化が起きていると僕は感じます。

それはどう言葉で説明したら良いものかわからないのですが、今回のソロダンス『ヲどろン』には、今までのきたまりさんとは確実に違う何かがある。



それはおそらく、きたさんの今までの活動が無関係ではないと思います。
自身の主宰団体KIKIKIKIKIKIでの活動やソロでの国内外の活動、演劇作品への参加、Dance Fanfare Kyotoのオーガナイズなどさまざまな角度からダンスに携わってこられたきたまりさんが、それらを経て、今、あらためて、真っ向からダンス、踊りというものに立ち向かっている。
その着実な足取りと気概が、踊りを変えていっていると思うのです。

まさにきたまり流『ヲどりのろンり』をリハーサルの時点でビシビシ感じます。
常に辛辣に踊りに向かい続けるきたまりさんの姿に僕はいつも自分自身を問い正されます。
僕なんかが書かなくてもきたまりさんの体が劇場で多くを語ってくれるものと信じています。
ダンスに携わる人は必ず、そうでない人にも是非見てもらいたい、きたまりさんのソロダンスです。

2014/07/12

KYOTO DANCE CREATION vol.3 参加振付家紹介パート2

さて、いよいよ来週、本番を迎えるKYOTO DANCE CREATION vol.3。今日は参加振付家紹介パート2と称しまして、今回公募選出されました、小堀結香さんを紹介させていただきます!

彼女はもともと東京出身でお茶の水女子大学舞踊教育学コースを卒業後、同大学、大学院舞踊・表現行動学コースを修了し、現在は京都市内の一般企業に勤務しつつ、銀河ホール学生演劇合宿事業(岩手県西和賀町)の企画運営に参加するなど、精力的に活動されています。

彼女の踊りを応募映像で初めて見たとき、とても不思議な感覚がありました。それは彼女の体もさる事ながら、「時間の作り方」が独特であるということでした。彼女のプロフィールを覗くと

5歳からモダンバレエ、中学時代から大学時代にかけてジャズ、ヒップホップ、クラシックバレエ、コンテンポラリーなど様々なジャンルのダンスに取り組む。大学院では精神科医・木村敏の現象学をダンサーの目線で解釈しながら、上演における観客の主体的な関わりについて考察

と、あります。

「現象学」!?

なるほど、、、確かに彼女の踊りは体そのものから少し離れたところにある気がします。
踊りは確かに彼女の中にあるのですが、その自意識というか欲望というか、求めるところが少し体から離れている気がして、それが不思議な時間(空間)を作り出しているように思います。

これは僕の勝手な解釈ではありますが。
僕は単純にこの人の起こす「現象」を劇研の空間で見たいと思いました。

今日のリハーサルはかなり細かいところを繰り返し繰り返し練習しているところに立会いました。
体の見え方、感覚、タイミングなど緻密な計画が立ち上がりは消えまた立ち上がりは消えて行く中で、確かのものを拾い集めていくような作業で、このような姿をみれるのはデイレクターの特権かなと思います。とても贅沢な時間でした。

今回「近畿圏一円、ソロもあり」という公募条件に変更したことによって、彼女と出会うことができました。この出会いを、京都の観客の皆様により良い形で見てもらうよう、努めたいと思います。
何より、来週の本番を一番楽しみにしているのは僕自身なのですが!

これからますます活躍していくであろう小堀さんを是非劇場で目撃してください!
お待ちしております。




 

2014/07/08

KYOTO DANCE CREATION vol.3 参加振付家紹介パート1

さて、とうとう来週に迫りましたKYOTO DANCE CREATION vol.3。
現在私は東京在住の山崎阿弥さんと共に、稽古に励みつつ、京都と連絡を取り合い、着々と準備を進めているわけなんですが、昨日、東京から参加してくれる北尾亘さんの稽古場にお邪魔しましたので、ここから一週間で、参加振付家の皆様の紹介を書かせていただこうかと思います!
と、いうことで、第一弾はBaobab主宰、ダンサー、振付家の北尾亘さんです!



はい!いいポーズ!
僕と北尾さんとの出会いは、2010年に遡ります。
当時まだBaobabは旗揚げしておらず、僕もKDCなんて事をやるなんて思ってもみなかったころ。

東京で行われた、60代の出演者でダンスを作るという杉原邦生さんの作品『青春60デモ』という企画のダブル振付助手として出会ったのが始まりでした。
もうその頃からこの人は凄いなと、小さな体に無限の力が宿っているなと感じたのでした。

あれから4年、Baobabは旗揚げから毎年京都に来ていてkyoto experiment関係では同じピンクのアトリエ劇研で踊ったり(プログラムは違いましたが)、シンポジウムをご一緒させてもらったり、昨年はBaobabのアフタートークに呼んでいただいたりと、親しくさせていただいており、今回念願のKDC参加ということで、僕は楽しみで仕方ありません!

今回の作品は『鴨が葱しょって』というタイトルのソロ作品です。
Baobabの北尾亘ではなくD-inclineという名義での出品で、そのコンセプトは

身体表現への意識をより深めたクリエーションを目的とし、身体の可能性を模索する【ダンスに傾く】という意のBaobabの新たな作品創作の括り。これまで主軸となっていた[身体のみならず人間を描く]というテーマから、より身体性・抽象性に重きをおいたワークを目指す。

とあります。ということで、今回は北尾さん自身の身体性、世界観が存分に堪能できる作品になっているのではないかと思います。
稽古場でもなんだかんだ作品意外のダンスに関するあれやこれやを話しているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

僕が今回彼をD-inclineという形で京都に呼びたかったのは、彼にこれだけの才能がありながら、更にそこではない別の場所を追い求める探究心と挑戦欲を京都の人に見てもらいたかったからです。

東京と京都、環境や作品を取り巻く状況の違いはさておき、この人のダンスへの情熱は並々ならぬものがある。
ダンサー、振付家と名乗るのは簡単で、、それをじっさいに作品にし、観客に届けるということには、並々ならぬエネルギーがいるのです。このエネルギーを見よ!と僕は言いたいし、そのエネルギーを見たい!と思うのです。

そして、そのエネルギーが一番強く現れ、またそれを体現するのが、彼自身の身体、彼のソロなのではないかと思います。

期待は裏切らないはずです。そして僕自身も今回作品を出します。出すからには負けません!
憧れ半分、負けん気半分で呼んできた!というのが本心です。
だって、発足当初から呼びたくて、三年かかったからね!

というのはさておき、本当にこうして京都に来ていただくことができて嬉しく思います。
きっと劇場では、ダンスを楽しんでもらうにとどまらず、ダンスを踊りたくなる、ダンスを作ってみたくなる。そんな高いエネルギーが見られるはずです。
是非劇場に足をお運びください。
よろしくお願いします!!
 
●北尾亘 きたお わたる
(写真クレジット:Masakazu Yoshikawa
 
1987年生まれ。振付家・ダンサー・役者。
2009年ダンスカンパニー「Baobab」を立ち上げ、全作品の振付・構成・演出を行う。(65)
個人としてソロ作品の創作・演劇作品への振付など多岐にわたる。トヨタコレオグラフィーアワード2012オーディエンス賞受賞。



 

 
 

 




2014/05/05

KYOTO DANCE CREATION vol.3予約開始!

さて、ご無沙汰しております。
現在私は今週末、京都アバンギルドで行われるイベント、バー弓子のためにリハーサル中ですが、そうこうしている間に、7月のKYOTO DANCE CREATION vol.3の予約が開始しました!

詳しくはブログトップページのKYOTO DANCE CREATION vol.3予約フォームをご覧下さい。
三年目となくこの企画、三年前からずっと京都に呼びたかった北尾亘くん、そしてまさかの参戦、きたまり先輩、関西で活躍している若手ダンスカンパニーの筆頭、淡水、そして初参戦の小堀結香さん!本当に強力なメンツが集まりました。今年は僕自身も、東京で知り合い、昨年は共に青森で滞在制作をした山崎阿弥さんと共に作品を出します!

三年目にしてやっと自分のやりたかったことが少しづつ形になってきました!
ぜひ皆さん、会場に足をお運びください!

とはいえ本番はまだ二ヶ月先ですが、、、それまでに僕自身、いくつか踊る機会をいただきました。

まずは5月10日、バー弓子、6月7、8日はDance Fanfare Kyoto!
間に東京は木場のギャラリーで伊東歌織さんのアマキオトで踊らせていただきます。

様々な場所で踊ることができるのは本当に幸せなことです。10年前に思い描いていたことがこれも少しづつ実現してきています。

一つ一つを大切に、体に気を付けて、全力で望みます。ご期待下さい!!

2014/04/30

KYOTO DANCE CREATION vol.3 詳細情報!

 
今年のKYOTO DANCE CREATION vol.3のフライヤーが完成しました!
詳細情報解禁です! 

 
そしてそして!出演団体プロフィール、作品名、出演者を一挙公開!!
 
◆京極朋彦(京極朋彦ダンス企画)
『声の行先 体の行方
[振付・構成] 京極朋彦
[出演] 京極朋彦 山崎阿弥
体から出た息が、声になる前の微細な振動と、それを受けている体の揺れ
声とも踊りともとれる、おとずれは、どこから来て、どこにかえっていくのか
二つの体、声、踊り、その行方、行先を見る
 
京極朋彦 きょうごくともひこ
京都造形芸術大学、映像・舞台芸術学科、舞台芸術コース卒業。卒業制作のソロダンスが学科最優秀賞、および学長賞を受賞。卒業後、ダンサー・振付家として国内外問わず活動する傍ら、ワークショップ講師としても活動。2012年、「京極朋彦ダンス企画」を設立と同時に京都の若手作家の作品発表と交流の場として「KYOTO DANCE CREATION」を立ち上げる。ソロダンス『カイロー』は今まで京都、東京、横浜、福岡、北京にて上演。
●山崎阿弥 やまさきあみ
声のアーティスト、映像・造形作家。声で空間の陰影を感得しインスタレーションやパフォーマンスによってその濃淡を引き出したり/失わせたりすることを試みる。
 
 
 
◆北尾亘 (D-incline vol.2.5)
鴨が葱しょって
[振付・出演] 北尾亘
 
都会の喧騒に揉まれ、人混みをすり抜けるのが苦手になった。
第二の故郷 京都の地で「まともな人混みのすり抜け方」を再発見しようと試みる。
[D-incline]とは、身体性・抽象性により特化したクリエーションを目的とする、Baobabのセカンドプロジェクト。
 
●北尾亘 きたお わたる(写真クレジット:Masakazu Yoshikawa
1987年生まれ。振付家・ダンサー・役者。
2009年ダンスカンパニー「Baobab」を立ち上げ、全作品の振付・構成・演出を行う。(65)
個人としてソロ作品の創作・演劇作品への振付など多岐にわたる。トヨタコレオグラフィーアワード2012オーディエンス賞受賞。
 

◆菊池航 (淡水)
『空から くる』
[振付・演出]  菊池航
[出演]  井上大輔、中村真帆、馬場陽子、菊池航
 
空間、時間、身体の質感をどのようにして浮かせることができるのか。淡水という名前柄か液体イメージが多かった気がするが、もっと空気に触れていられる瞬間をつくっていく。きちんと実在する人間でありながら空まで拡大していけたらいいのに。
 
●菊池航 きくちわたる
近畿大学にてコンテンポラリーダンスを学ぶ。08年自身の主宰する団体「淡水」を結成。
人、音、空間、映像等、場にある存在の関係性を重視し、そこから成る日常と非日常の境界模様を身体性、空間構成で描き出す。空間特性と音楽の使い方に定評がある。「CONNECT vol.2」「we dance2012」伊丹アイホール企画「コンナトコロデダンス」メイシアター「Decision points vol.1」等に参加。
10年より「魚企画」と称してギャラリー空間等で公演を開催。13年元・立誠小学校にて「mm.cm.mにおける。」を発表。
 
◆きたまり(KIKIKIKIKIKI)
ヲどろン
[振付・演出・出演] きたまり
「踊る論理」を略してタイトルにしました。踊り続けることで思い、考え、試したいことも沢山でてきました。しかし、なかなか人前でひけらかすことはありません。
しかし、頑な性分でもありませんので、ひけらかしてみます。
 
●きたまり
1983
年生まれ。KIKIKIKIKIKI主宰、振付家、ダンサー。2010年~12年伊丹アイホール「Take a chance project」や「KYOTO EXPERIMENT2011」で新作共同制作を行う。2013年ダンスシーンの活性化と舞台芸術の可能性の広がりを目指し、「Dance Fanfare Kyoto」を立ち上げる。

◆小堀結香
『マユミの人脈』
[振付・演出・出演]  小堀結香
 くるぶしを回って塩湖の裏路地を入ると十五夜がある。その六つめの月から交叉点を地軸に沿って進んでいき、第五関節の原生林を越えて黒点の角を曲がると鏡のような海が広がっている。
マユミは地図を描いてみせる。けれど地図はマユミのかたちをしているせいで、誰も地図とは思わない。
 
●小堀結香 こぼりゆか
 
1987年、東京生まれ。お茶の水女子大学舞踊教育学コース卒、同大学大学院舞踊・表現行動学コース修了。5才の時にモダンバレエを習い始め、中学時代から大学時代にかけてジャズ、ヒップホップ、クラシックバレエ、コンテンポラリーなど様々なジャンルのダンスに取り組む。大学院では精神科医・木村敏の現象学をダンサーの目線で解釈しながら、上演における観客の主体的な関わりについて考察。2011年、SESSION HOUSE, 21フェス Step up vol.39にて、田上和佳奈振付・構成『picKnic』出演。2012年より京都市内の一般企業に勤務しつつ、銀河ホール学生演劇合宿事業(岩手県西和賀町)の企画運営に参加、2013年度には町内学童にてWS「ダンスの時間」を1年間隔月で実施。2014年、銀河ホール学生演劇祭2014にて『肌が感じていたかもしれないダンス小作品集』構成・出演。
 
 


2014/04/13

KYOTO DANCE CREATION vol.3ラインナップ決定!!

さて、今年で三年目をむかえる京都、若手振付家のショーケース企画、KYOTO DANCE CREATIONのラインナップと開催日が決定いたしましたので速報でお送りします!
今年は近畿圏公募選考で選出された実力派揃いの強力なラインラップ三組にゲストとして、ダンスカンパニーBaobabを主宰する北尾亘、京極朋彦ダンス企画を加えた全5組、同時上演!
上演日も三日間になり、さらにパワーアップしたKDCに、ぜひご期待下さい!!

上演スケジュール、チケット予約開始日等、詳細は近日このブログにて公開!


KYOTO DANCE CREATION vol.3

2014年7月18日(金)~20日(日) @京都 アトリエ劇研


<出演振付家>

●京極朋彦 / 京極朋彦ダンス企画
出演:京極朋彦 山崎阿弥
 

●北尾亘 / D-incline vol.2.5

出演:北尾亘
 
●きたまり / KIKIKIKIKIKI

出演:きたまり
 
●小堀結香

出演:小堀結香
 
●菊池航 / 淡水
 
出演:井上大輔 中村真帆 馬場陽子 菊池航

2014/03/21

『幽霊の技法』終了!!

さて、遅ればせながらHAGISOでの『幽霊の技法』デュオバージョン終了しました!

撮影:森 英嗣

会場にお越しいただいた皆様、居間theaterの皆様、そしてHAGISOの皆様、本当にありがとうございました!
そしてなにより作品に出演していただいた伊東歌織さんに感謝させていただきます。

今回の『幽霊の技法』は僕にとって、初めての挑戦が沢山あり、今後の活動に大きな影響を与えるであろう作品になりました。
京都のソロから始まり、東京でのソロ公演、東京でのデュオへの改訂、そしてHAGISOという特殊な空間での上演。
同じテーマでここまで様々なことを試したことは、今までありませんでしたし、HAGISOという上演空間とは、場所だけでなく、そこを運営している人々、カフェで働く人々、そこを拠点に活動するグループと共に作品が作れたことは、本当に楽しかったです。

そしてこの公演を機に、居間theaterのメンバーとより深く関わることができたし、衣裳さんの田村香織さんや、写真を撮っていただいた森 英嗣さんともつながることができて、本当に嬉しかったです。

作品に関しては、今までの僕の作品でやってきたことが凝縮された感じになりました。
デタラメ語、音楽の使い方、構成、自分が目指すというよりは、いつも同じところに戻ってくるような共通のテーマなどなど、発見が沢山ありました。

ダンサーへの振り付けに関しては、まだまだ未熟な部分が有り、自分のやりたいことを伝え、実現するのに多くの時間がかかります。しかし今回は本当にダンサーに助けられ、はじめて自分の振り付けがダンサーによって予想を超えていくという体験をしました。
自分がダンサーで作品に関わる時も、振付家にこのような体験をしてもらえるダンサーにならなくてはいけないなと、感じるのでした。

そして今回、HAGISOならではの観客(ダンス関係というよりは音楽家や他の分野のアーティスト)の皆さんに作品を見ていただくことができて、様々な意見をもらうことができ、新鮮でした。

『幽霊の技法』シリーズは今後もどこかで再開できればと考えています。
ひとまずは今回の公演で得たものを胸に、次のに向けて頑張ります!

ダンスを続けること、作品を発表することは本当に大変ですが、そのおかげで様々な人と出会うことができる。
そして続けているからこそ再会があります。また一つ、続ける理由が見つかった。僕にとって、そんな公演でした。

最後にもう少しだけ、森さんに撮っていただいた舞台写真を!






2014/03/14

新作『幽霊の技法』に寄せて

いよいよ明日から日暮里HAGISOにて、新作『幽霊の技法』が上演されます。
元々ソロ作品だった本作をデュオにリメイクしたこの作品に、やはり同じタイトルをつけたのは、この作品がソロの時よりも、より明確に自身の目指す方向を指し示してくれたように思うからです。

それはこの作品のテーマに関してもそうですが、振付家として人と作品を制作する時の姿勢や、作家としての方向性についても、この作品は多くのことを自分に与えてくれました。

去年11月から動き出した幽霊の技法プロジェクトの現在が、この作品に凝縮されています。
それは同時に、現時点での京極朋彦を余すとこなく、見ていただけるモノになっているということでもあります。
同時期公演の居間theaterさんの作品と合わせて(最後にリンク先を添付しておきました!)ぜひ、会場に遊びに来てください。皆様にお会いできるのを楽しみにしております。

京極朋彦

<新作『幽霊の技法』に寄せて>


『幽霊の技法』は京都を拠点に活動している私が、東京での発表を念頭に作り始めたソロダンス作品で、震災以後、東京と京都では震災の捉え方が全く違うという実感をもとに作られ、今年1月に日暮里d倉庫で上演されました。今回上演されるのは、そのソロダンスを元に製作されたデュエット作品です。

 
2011年以降、東京では様々なジャンルにおいて「幽霊」という題材で作品を製作する作家が増え出したように思います。それらの作家が直接の「死」や「死者」ではなく、少し距離を置いた「幽霊」を扱ったことは、東京という都市が福島からの距離に応じて出した、一つの応答であったように感じています。

実際に大きな揺れを感じ、多くの人が帰宅難民となった東京。余りにも大量の死をテレビで知り、見えない放射能の危険にうっすらと晒された東京の“間接的ショック”が「死者」ではなく「幽霊」という応答を示した。そのことは、京都から見て納得のいくものでした。なぜなら、京都では東京よりも震源地から距離があり、“間接的ショック”ですら少なかったように思うからです。(どちらがいいと言うわけだはなく、あくまで私の個人的見解ですが)

今回の『幽霊の技法』デュエットバージョンは、そんな東京を拠点に活動しているダンサーを迎え、東京でのリハーサルを経て製作されました。

ソロを作った時から、私はこの作品で「幽霊の話」をもってして「命の話」をしたいと思って来ました。そのことが、東京のダンサーと製作環境、発表する場所の力に支えられ、より明確になったように思います。だからこそソロもデュエットも同じ『幽霊の技法』というタイトルにしました。

やりなれた製作環境を離れ、新たな挑戦となった今回のこの作品には、本当に多くの方のご協力を賜りました。この場を借りて厚く御礼申し上げたいと思います。

京極朋彦
 
詳細情報はコチラ

2014/03/07

ご無沙汰すぎて

さて、気がつけば終わっていた2月。
満身創痍で迎えた3月。
やっとブログを書く時間ができました。
というのも現在、様々な企画を同時進行していまして、バタバタしています。

ひとまず近況報告

①KYOTO DANNCE CREATION vol.3応募者締め切り

先月2月末締切だったKYOTO DANNCE CREATION vol.3参加振付家募集には昨年に比べてなんと3倍以上の応募がありました!
嬉しい限りです。三年目にしてやっとこの企画が認知してもらえ、さらに興味をもって応募してくれた方が増えたということは企画者冥利に尽きます。
関西に、若手が作品を出せる場をつくりたい!そして競い合う仲間が欲しい!という思いが少しずつ形になってきています。

今回は近畿圏から2組の振付家を選出、京極朋彦も作品を上演し、更にはゲストに京都でもお馴染み、Baobabの北尾亘氏のD-incline projectが参戦。
ラインナップは来週までに出ますので、ぜひ楽しみにしてください!

②横浜アートプラットホーム 老松中学校芸術鑑賞プログラム『カイロー』ショートver.&WS
 
 そして3月4、5日は横浜の中学生に『カイロー』を見てもらいました!この作品は無音の作品なので、とにかく上演中にみんな素直に「すげー!」「ヤバイ!」という声が聞こえてきます。
ちょっと間をおくと、「からの〜」って合いの手入るし、「飛ぶんじゃね?」「もっかい来るんじゃね?」って予想大会が始まり、楽しんでくれたみたい。
ラストシーン、カーテンを開けて「祝卒業」の文字が見えたときは、みんな大盛り上がりでした。
いやぁ十年以上ぶりにレタリングとかして、この文字作るの苦労したけど、子供たちの笑顔に報われました!!

そして終演後のWSでは、まず僕が普通に日本語をしゃべれるということに衝撃を受けた中学生達(笑)
短い時間でしたが彼らには、目をつむり、他者と出会うというワークを通じて、普段使うことのない感覚を体験してもらいました。
そしてアラサーにしてこんなことをやっている人がいるという事実に若干引いたり、希望を持ったりして帰って行きました。なんだか卒業生を送り出す先生のような清々しい感覚に包まれ、ジ~ンとしてしまいました。


③3月8日、9日 HAGISO パフォーマンスカフェ


さて、ここからは今後の予定になりますが、これもおなじみ!メニューと同じくパフォーマンスをオーダーできるパフォーマンスカフェが代官山も含めて4回目を迎えます。

なぜかわたくし、皆勤賞でして毎回参加させていただいているわけですが、これ、なんというかオーダーが入るまで誰と、どんなパフォーマンスをどのようにお客さんに届けるかが決まっていないので、ディレクターの稲継美保さん(居間theater)のインカム指示を固唾を飲んで待つという緊張感が毎回半端ないです。

ただ、劇場と違ってそれぞれのパフォーマーが得意技を惜しみなく、垣根なく披露できるという点ではパフォーマーにとってもお客さんにとっても幸福な時間が流れています。
いい企画だから4回も続くんです。
KDCも負けないようにしないと!ちなみに僕は8日のみの出演になります。ぜひお越し下さい!


パフォーマンスカフェ情報 http://hagiso.jp/collaborate/ima-theater/p-cafe2/



④3月15、16日 HAGISO 『幽霊の技法』Duoバージョン


はい。1月にソロで上演された『幽霊の技法』がDuoになって帰ってきます。
自身初の東京のダンサー伊東歌織さんに出演いただきます。

東京という環境で東京のダンサーと作品を作るということは、京都とは全く違います。限られた時間の中でいかにおもい描く形を模索していくか?
ソロという大本がありつつもDuoという可能性にどれだけ漕ぎ出していくことが出来るか?
現在、挑戦中です!

会場はパフォーマンスカフェと同じく日暮里HAGISO
なんとここ、谷中の墓地のど真ん中にあるのです。「劇場は墓地の中に立てられるべきである」と言ったのはジャン・ジュネですが、この作品、HAGISOでしか見られない仕様になっておりますので、ぜひ会場にお越し下さい!

HAGISO一周年記念イベント
http://hagiso.jp/collaborate/ima-theater/1shunen/


⑤4月19日 六本木アートナイト 伊藤キム監修パレード『ふわりたい ながれたい つなぎたい』


この企画は毎年六本木ヒルズ界隈で行われているオールナイトアートイベント、六本木アートナイトのプログラムの一つで、伊藤キムさんの監修のもと、演出部として振付を作っています。
当日は140人の大パレードになる予定ですが現在三人で試行錯誤中です 汗

昨日はパレードを一緒に盛り上げてくれる日本女子体育大学の学生達に振付を授けに行きました。さすがニチジョ!本当にパワーにあふれた子達で、本番が楽しみです!

近日振付動画と共に、一般参加者募集が始まるようです!
一緒に六本木の街を練り歩きましょう!

六本木アートナイトHP
http://www.roppongiartnight.com/2014/index.html



といった感じで、もうとにかくやること多くて、やるしかないっていう現状。
その中で感じることはやっぱり「継続は力なり」と「人の縁の大切さ」です。

僕が舞台芸術に関わり始めたのは大学から、本格的にダンスを始めたのは卒業後だったのですが、そこからコツコツと続けてきたこと、繋がった人の縁が、様々な形で実を結び、今があります。

4年前に苦労して作った『カイロー』初演(こまばアゴラ劇場)を見てくれた、急な坂スタジオの宮武さんが今回の横浜のWSをコーディネートして下さり、宮武さんもメンバーである居間theaterの稲継さんが第1回のパフォーマンスカフェに誘っていただき、今回が4回目です。

また、こまばアゴラ劇場、夏のサミットに参加したことが僕にとって初めての外部での振付作品、並びに東京初公演で、このことはKYOTO DANCE CREATIONの構想に深く影響していることは間違いありません。

また、大学時代、集中授業に来てくださった伊藤キムさんの2012年、京都造形大学での作品『go-on ~からだの森をゆく~』に出演した時に共演した、伊東歌織さんに今回の『幽霊の技法』に出演していただくことになり、2007年に出演し、共にシンガポールにも行ったGRINDER-MANの伊豆さんにアートナイトのお話をいただき、、。

と、いった具合に様々なことが折り重なって、今があります。だからこそ一つ一つ。今目の前にあることをコツコツと続けることが、未来につながっていくのだと信じるばかりです。

ちょっといま、いっぱいいっぱいですが、必ず良い未来があると信じて、がんばります。
また、ブログ更新が滞ってしまうかもしれませんが、ぜひ皆さん、各会場でお会いできるのを楽しみにしております。
よろしくお願いします!!!

京極朋彦







2014/02/08

雪の日のブログ

さて、日暮里d倉庫の公演から、すっかりブログを更新できておりませんでした。
なんだか最近は忙しく、次回告知ばかりになっていたこのブログ。
ほったらかしているとなんだか味気ないので、最近のこと、考えたことなどを書き溜めておこうと思います。作品を作ること意外にやはり、自分は書く事をやめられない。

大学時代に書き溜めたノートの山に比べれば、今はほとんど書き留めなくなったけれども、
書き留めても振り返ることはないのだけれども、書く事は、一歩々々地面を踏みしめるよに、自分を前に運んでくれるような感覚を与えてくれる。
そう信じて書いていた気がします。ただ、それは幻想ではないか?と思い始めてもいました。

東京で仕事をさせて頂く機会が増える中で、段々と書く事は僕の中で小さくなっていきました。
多すぎる情報と、早過ぎるスピードについて行くには、あまり書きためないように、次から次に来るものを受けて行くようなステップで、地面の感覚は少しづつ薄れていって、軽く、どこへでもゆけるような気になってみたり。

そんな時、ノートをプレゼントされました。
今まで使っていた大学ノートよりも小さく、そして分厚いノート。
もらった瞬間は「あ、使うかな?」と思ったのですが、いざ使い始めるととっても便利。

それでも以前のような「書くために書く」ような使い方はしていなかったのですが、ここ最近、そこに書かれる言葉はかつての僕のノートのように様々なバリエーションを持ち始めました。
言葉を離れ、絵になり、点が線になり、ただの筆跡、塗りつぶしが増えていきます。

「あぁ」

と思います。

「僕は書く事を忘れていたな」と。

「貴方の欲望が見たい」

そう言われてもなんのことかわからなかったけれども

「何がほしい?」

と問われて、何も答えられなかったけれども

小さく分厚いノートを与えられたとき、「あぁこれだな」と。

すごくちっぽけだけれども、厚みのあるノート。

完成された物語よりも、何かを書き込める場所。

言葉でなくても、語れるという希望。

そんなものが欲しかったのかと。


東京に活動のウェイトをずらすことを決めたのは去年の7月。実際東京での仕事が増え、京都にアパートは残したまま実家に荷物を運び込んだのが8月。とても暑いけれども京都の蒸し暑さに比べれば、東京はカラっとしててマシだなと思ったのを覚えています。

だから今日の雪を見て、なんとなく半年が一気に過ぎてしまったんだなと、寂しい気持ちになりました。
しかし僕の中で京都は今でも創造の原点であり、拠点だと考えています。

今は様々な人と出会い、さまざまな方法で作品を作ってみたい。東京で、東京の人と作品を作ることはその一つ。
今年は海外の仕事もいくつか頂けることになりました。それも京都から繋がる縁が招いたものです。
場所はどこでも、きっと僕は変わらず小さく、分厚いノートのような、小さいけども誰かの希望になる仕事をしていきたい。

そう思うのです。

さて、そんなことを考えつつ、告知もしていかなければなりません。

僕が珍しく大風呂敷を広げた企画が今年で三年目を迎えます。

関西から共に切磋琢磨し合えるような振付家を募集しておりますKYOTO DANCE CERATION vo.3
7月、京都で行われる本番への選考会、応募締切は2月28日(金)です。
詳しくはコチラのリンクでご確認ください。


そして3月には『幽霊の技法』がデュエットになって再演されます。
これも長い長い縁が重なって実現することになった企画です。
場所は日暮里HAGISOにて。
詳しくはNEWS欄をご覧下さい。

結局告知で終わることになるっていう、いつものパターンですが、見に来ていただいた方の心に少しでも残るような活動を心がけています。
ぜひ会場でお会いできるのを楽しみにしております。



2014/01/21

ダンスがみたい!新人シリーズ『幽霊の技法』終了!

 
 
 
ダンスがみたい!新人シリーズ『幽霊の技法』、昨日無事に終了しました!
ご来場いただいた皆様、終演後お声かけいただいた方々、そして今回のクリエーションに携わっていただいた全ての人に感謝させていただきたいと思います。
特に僕のわがままに最後まで付き合っていただいた日暮里d倉庫のスタッフの皆様には頭が上がりません!

まだあまりお客さんの感想など聞けていないのですが、今回の作品は自分でも初めてのことにいろいろ挑戦しつつ、本当にギリギリまで(本番当日まで)悩みました。
京都でじっくり作ったにも関わらず、直前にガラリと変わったり、アクシデントが重なったりと本当にバタバタだったのですが、そのおかげで今の自分のダンスを(その未熟さを含め)明確に見直すことができた気がします。

そしてそして!今回の『幽霊の技法』は3月、居間 theater さんがプロデュースするイベントにてデュオ作品に生まれ変わります!

しかも会場はまた日暮里、HAGISO(http://hagiso.jp/)にて、!   

◆『幽霊の技法』振付:京極朋彦/出演:伊東歌織、京極朋彦
◆『キッチン、リビング、奥の部屋、ステージ(仮)』構成・演出:稲継美保/出演:酒井幸菜、山崎朋

二つのプログラムが同じ会場で展開します。詳細は近日、このブログでも公開致します!

今日は一日死んだように眠っておりましたが、明日からは3月に向けて再起動します!
頑張りますーーー!


2014/01/12

遅ればせながらの明けまして

新年明けましておめでとうございます!!
 
ということで、年が明けて随分経ってしまいましたが、今年もよろしくお願いします!この写真は昨年渋谷の3DボディースキャンスタジオCUBEで撮影した僕の3Dデータ。今年も上を向いて歩こう!ってことで、上向きな画像をアップしてみました。
 
年始からは新作『幽霊の技法』に向けてとにかく稽古していたわけですが、いやはや毎回繰り返す本番前の、この必死感にはいつになっても慣れませんね。
本当に自分には何もない、それでも周りの人が「いや、あるでしょ、さっさと踊りなさいよ、辞めるのなんて簡単なんだから」と言ってくれて、毎回消えかかるダンスの灯火を、辛うじて燃やしていくという繰り返しです。
 
昨日も京都芸術センターで公開リハーサルがあったのですが、何度も僕のダンスを見てくれている人、初めて出会う人が、皆さん好き勝手言ってくれる 笑
その一言一言がありがたいです。そしてその後、飲みに誘ってくれる先輩達。その一つ一つが僕のダンスになっていくのだと思います。
 
たった一人で舞台に出でいく、その直前、舞台袖で思い出すのはそういった人たちの顔です。
どんな舞台も、いつも思い出すのはこの瞬間。
自分が舞台に出る直前の時間。この時間ってとても特殊な時間で、これから来る日常の上に重なって、少しだけ浮かび上がったような不思議な時間への架橋。その橋際に立つような時間。
僕はこの橋を渡った先の時間も好きですが、ここに飛び込んでいく間際。“あわい”の時間がとても好きで、だからこそ何度も僕は舞台に立つのだと思うのです。
 
それはなんだかバスケの3ポイントシュートと似ています。(私、中高バスケ部員なので)
ボールが手から離れた瞬間からシュートが決まるまでの時間。
自分も含め、会場の全員の視線がボールの行く末を眺めている時間。結果がどうなるか全くわからない時間。それでも練習で何度も繰り返した指の感覚で、打った本人にはなんとなく、未来が予感できるような、そんな“あわい”の時間が、舞台上に出る瞬間にあるような気がします。
 
そして今は試合で3ポイントが決まるかどうかではなく、「決める」と強く願いながら練習する時間でもあります。一番辛い時期ではありますが、仲間の支えによってなんとかシューズを履き、コートに向かうのです。(今、冬の早朝の体育館の寒さを思い出して戦慄していますが、京都もそれに負けないくらい、すこぶる寒いです!)
 
と、いうように、日頃お世話になっている方々に、新年の挨拶もままならないまま、現在創作に没頭しています。
1月20日が終わって初めて、私は2014年が迎えられる気がしています。
 
どうかお時間ありましたら、新年のダンス観劇初めにぜひ、日暮里d倉庫に足をお運びください。
ご予約は京極までご連絡いただければ、チケットを取り置きさせていただきます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
京極朋彦