2016/10/17

「体と言葉の研究会」第二回 「デタラメ語」連続ワークショップ開講

<概要>
ダンサー、振付家の京極朋彦が自身の作品で頻繁に使用する「デタラメ語」を使ったワークを元に、ダンサーや学者、他ジャンルの芸術家と共に言葉と体の関係を研究、発表していく長期プロジェクト「体と言葉の研究会」。
第一回は「デタラメ語」を使用した京極のソロダンス ”カイロー”を女性ダンサーに踊っていただきました。

第二回となる今回は京極が今まで様々な作品で使用してきた「デタラメ語」のワークを体験してもらうワークショップを全三回、開催します。ワークショップ最終日には参加者によるショーイングと京極自身の「デタラメ語」を使用したパフォーマンスを行います。

<日時>
第一回 2016年11月19日(土)19:00開始 21:00終了
第二回 2016年12月17日(土)19:00開始 21:00終了
第三回 2017年  1月14日 (土)18:00開始 19:00終了


ショーイング   1月14日 (土)19:30開始 21:30終了

<会場>
Rire Yoga&kids dance studio 〒158-0096 東京都世田谷区玉川台2-1-15 3F

<参加者>
年齢、国籍、問わず、ダンスや演劇の経験も問わず。「体と言葉」に興味がある方であればどなたでもご参加いただけます。(一回 定員10名)

<料金>
ワークショップ(連続受講 推奨、単発受講 可能)
一回参加 1500円
二回参加 2800円
三回参加 4000円


ショーイング
鑑賞料 1000円(一度でもワークショップにご参加いただけた方は500円)
※最終日ショーイングには一回でもワークショップにご参加いただけた方で、三回目のワークにご参加頂ける方に出演していただきます。出演は強制ではありません。

<予約問い合わせ>
京極朋彦ダンス企画 Kyo59.1201@gmail.com
①お名前 ②参加希望日 ③ご連絡先を明記の上メールをお送りください。
ご不明点はお気軽にお電話ください 090-6155-7408 (京極)

内容などの詳細はFacebookイベントページをご覧ください。

2016/09/26

「体と言葉の研究会」女性版“カイロー”無事終了しました!

女性版“カイロー”無事終了しました!両日共に会場に入るだけギリギリのお客さんに来て頂き、アフタートークも初日はお客様に沢山助けられながら、最終日はゲストの詩人、カニエ・ナハさんのお話がとても面白いく、とても幸せな会になりました。
千秋楽後、京極、北川はそのままカニエさんと共に終電ギリまでインドカレー食べながら、留まる事のない「体と言葉」の話へと続き、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。

今回、4ヶ国9都市を旅してきた自身のソロダンス『カイロー』を始めて人に振り写す。更に女性に!ということで、本当に様々な発見がありました。
北川さんは元々「デタラメフランス語」のスペシャリストでしたが僕の喋る「デタラメ語」とは、実は異なるシステムを持っていて、それも面白かったですし、何より北川さんと一緒にリハーサルを重ねながら丁寧にお互いの「違い」をつぶさに拾い合うことが出来たのが、とてもよかったです。

新作を作る時はどうしても「作品にする」ことに気を取られがちですが、再演の良いところはすでに作品の構造はできているので、肉付けの部分をじっくり考えることが出来ますし、今回は北川さんからアイデアをもらったシーンも沢山あって、再演の醍醐味を深くかみしめています。
機会があればまた再々演も見てみたいなと思っています。
お互いジジイとババアになって既に日常から「デタラメ語」喋ってたりしたらまた「デタラメ」の概念が覆るかも。。。

ひとまず今は今回のインプットの嵐にふらふらですが、ご参加頂いた皆様、Rire Yoga&kids dance studioの皆様、そして踊ってくれた北川結さん、関わって下さった全ての皆様に感謝を込めて、本当にありがとうございました!
https://www.facebook.com/events/1018946201515999/?ti=icl

2016/09/07

「体と言葉の研究会」中間発表 女性版“カイロー”と芸術家支援事業について

京都から東京に戻ると決めてから2年経ちました。2014年の今頃、KYOTO DANCE CREATION vol.3が終わって、僕は途方にくれていました。
 三年続けたこの企画は素晴らしい出演者に恵まれたにも関わらず、自分の力の無さのせいで大赤字。家賃も払えなくなり、実家に戻らざるを得なかったあの時、どん底だった私に声をかけてくれた人達の言葉を僕は今でも覚えています。
決して暖かい言葉ばかりでなかったその一つ一つの言葉が、今も僕を支えています。...

先日、僕が現在、お世話になっているRire yoga&kids dance studio の芸術家支援事業の一環で、元 株トレーダー、現ヨガインストラクターという異色の経歴を持つRYOSUKEさんによる「お金のプロに話を聞く講座」に参加させて頂き、凄くシンプルな自分の原動力について考えました。
どんなエンジンを積んで、どこまで走りたいのか?その為のリスクマネージメントにどれだけ向き合えるのか?という話。

京都を離れてから僕は、京都に後ろめたさを感じていました。自分を育ててくれた京都を急に裏切って、出て行ってしまったように勝手に思っていました。
でも先日、話しているうちに、もうそんなことよりも、自分がこれから何をして行くかの方が大事だと、改めて思えました。
長らくお世話になったアトリエ劇研の事も、京都の後輩や仲間達の事も、ずっと私の胸にあり、どうしたらいいか分からずにいましたが、ゆっくり見失わずにやって行けばいいと、昨日の話の中で思えたのでした。

お金のプロに話を聞く講座の筈が、最後には「どう生きるか?」という話になり、なぜかアントニオ猪木の話で〆 笑
有意義な時間を下さったRire yoga&kids dance studio のKOUさん、RYOSUKEさん、本当にありがとうございました!

ここのスタジオは単なるヨガスタジオの枠を超えて、本当の意味での“芸術家支援”に成功していると思います。ぜひ一度ヨガクラスも受けてみたい!
Rire yoga&kids dance studio
http://rire.tokyo

そして、この事業を始められたKOUさんは実は再来週、ここで開催される女性版“カイロー”を踊ってくれる北川結さんの大学の先輩です。
不思議な縁が繋がって人生は続いて行きます。
ゆっくりですが着実に、再来週に向けて頑張ります!

「体と言葉の研究会」中間発表 女性版“カイロー”イベントページ
https://www.facebook.com/events/1018946201515999/?ti=icl

2016/08/18

メキシコ公演を終えて

皆様、お久しぶりです。先日、無事ソロダンス『カイロー』メキシコ公演を終え、帰国いたしました。
現地での様子を簡単に(とはいえ少し長い文章ですが)お時間ある時にお読みください!

今回、クラウドファンディングにご協力いただいた皆様をはじめ、皆様に本当に暖かいご支援をいただいたおかげで渡航が実現し、本当に充実した一週間を過ごすことが出来ました。
本当にありがとうございました。
今後も皆様から頂いたご恩を、様々な形でお返ししていければと思っています。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。                              
                                                       京極朋彦

【メキシコ公演を終えて その1】

 改めて、昨日メキシコ公演から帰国しました。到着から荷物が空港に届かなかったり、リハーサルやスケジュール、当日の上演順などなど、ここには書ききれない程のトラブル尽くしの旅でしたが、世界中のダンサー、カンパニー、観客と出会えた素晴らしい旅でした。
僕の作品は二日間共、とても大きな拍手を貰い、フェスティバルディレクター含め様々な人に「素晴らしかった!」と言って貰えました。

「メキシコ人はスペインから独立してからずっと、自分のアイデンティティーを探している」これは今回、お世話になったメキシコの国際交流基金の方が仰っていた言葉です。...
そのためメキシコでは首都はもちろん地方、地域に至るまで文化政策にかなり力を入れているそうで、その背景には植民地時代から根強く残る格差や差別、治安の悪化などの問題を文化で乗り越えようという意志があるようです。

メキシコシティは都会ですが、郊外の街はまるで時が止まったかのような田舎町でした。しかしそこはヴィヴィットな色に溢れ、褐色の肌の人々が生命を謳歌するように暮らしていました。はためく洗濯物、市場の野菜、行き交う車には絵の具をぶち撒けたような原色の強さがありました。後でメキシコ人にその話をしたら「あんな田舎に観光客は絶対に行かない」とビックリされました。かなり危ない場所だったみたいですが、ザ・メキシコを体感出来て良かったです。
メキシコシティの中心(とくに私が滞在した辺りは東京でいえば銀座のようなブランドショップが立ち並ぶ区画)と郊外の私が訪れた駅の終点の街には大きな“差”があり、メキシコ人が辿って来た“アイデンティティーを探す旅”の片鱗を見た気がします。
地下鉄に乗ってみてもスーツを着たビジネスマンはスペイン系が多く、歌うような物売り、車内でギターを奏でるミュージシャン、物乞いなどはメキシコ系が多かった気がします。

 博物館ではマヤ、アステカに通じる先住民族の歴史を見る事が出来ました。国とは何か?歴史とは何か?土地とは?人とは?そしてアイデンティティーとは何か?それらの問いは確実に私の踊りの中に影響を及ぼしました。
短い間でしたがとにかく靴底をすり減らして歩く時間があって良かったです。

【メキシコ公演を終えてその2】

さて、話をフェスティバルに戻しますと、文化を国政の要と捉えているメキシコには年中、芸術祭、映画祭、音楽祭などがあり、もちろんダンスフェスもかなりあります。その中でも、僕が今回参加したフェスティバルのディレクターはとても若く、フェス自体も第一回目。各所に至らなさはありつつも(まあこの辺は自分も通って来た道なので人の事は言えません!)とても勢いのあるフェスで、観客からも凄く熱量を感じました。
ウィーンの時もそうでしたが、観客が終演後、直接質問や感想を言うために列をなして待っていてくれました。こういう現象はなかなか日本にはありません。あと、みんな色んな意味で距離が近い 笑
彼らと直接話せた事がとても嬉しく、長いフライトに耐えて来た甲斐があったなと思いました。
観客の中には今年TPAMのスピードネットワーキングで出会ったメキシコシティアートセンターの主任ディレクター、エレノ・グスマンさんが見に来てくれて、滞在中に実際彼のアートセンターも見学する事が出来ました。メキシコシティのダウンタウンに位置する丁度、横浜の急な坂スタジオの...ような施設で、音楽大学と併設し、ダンス専用の4つの稽古場と談話スペース、倉庫、事務所などを持った所で、メキシコのダンスを国際的に支えています。
一通り見学し終わった後、彼のデスクに座った瞬間「で、朋彦、いつ、また来る?スケジュールを教えてくれ。」と言われました。英語だし、彼のキャラクターと相まって、なんか海外ドラマのワンシーンみたいでしたが 笑
どこまで実現できるかわかりませんが、来年、メキシコシティでの滞在制作の話も出来、これから具体的な実現プランを練って行けそうです。

長い帰りのフライトで思ったのは、

もっと頑張らなきゃならない。
もっと強くならなきゃならない。
そしてもっといい作品を作りたい。
という事でした。
一人で一週間、誰も知らない海外で、公演をした。だから何なのか?
それで終わらず、次へ繋げる為にするべき事は山ほどあります。
ひとまずはお腹を壊す事も無く(ほぼ毎日色んな場所でタコスの食べ比べしてましたが)スリに会う事も無く(スリが本当に多いみたいです)無事に帰って来られて一安心です。
クラウドファンディングでご協力頂いた方々、各所で応援して下さった方々に深く御礼申し上げます。
今回の経験を元に再び創作活動に励みます!
ちなみに今回メキシコで上演したソロダンス“カイロー”を女性ダンサーに振り写す“女性版カイロー”の上演が9月にありますので詳細は以下リンクをご覧ください!
https://www.facebook.com/events/1018946201515999/?ti=icl
そしてこの長い文章を最後まで読んで頂いた皆様、ありがとうございました。

2016/06/05

「京極朋彦ダンス企画」メキシコ公演 クラウドファンディング開始のお知らせ

皆様、ご無沙汰しております。
新年のあいさつからすっかり更新を怠っておりましたブログを、下半期は頑張ろうと思います!

この半年間、横浜ダンスコレクションがあったり、富山、金沢、京都となんだかんだで駆け回っており、各地でさまざまなイベントを開催してまいりました「京極朋彦ダンス企画」から、この度、重要なお知らせがあります。それは表題にも書きました通り...

「京極朋彦ダンス企画」ダンス作品“カイロー”
メキシコ公演決定!!

です。
京極朋彦が2010年から、様々な場所で再演を繰り返してきたソロダンス“カイロー”がメキシコのダンスフェスティバルに招聘されました!

今回私が招聘されたMexico City First International Contemporary Dance Festival 2016は、2016年8月5日から14日の会期中、世界各国から選ばれたダンス作品が大小6つの劇場で上演されるメキシコシティー初のコンテンポラリーダンスフェスティバルです!


今回採用された世界各国の振付家のリストの中に日本からは唯一、京極朋彦の名前が右下にクレジットされています。



より詳しい情報は英語ですが、こちらからご覧いただけます。
 
 
このフェスティバルからは、現地での滞在費、食費は保証されているものの、東京ーメキシコ間の渡航費が出ません。決定したのが今年の4月末で、そこから応募できる様々な助成制度を探しましたが、日程が近いこともあり、応募できるものがありませんでした。そこで...
 
クラウドファンディングサイトから資金援助の募集
 
 
を行うことになりました。
もちろん単なる募金ではなく、ご支援いただいた内容に応じて様々な特典をご用意させていただいております。ぜひ一度ご覧になってください↓
 
 
 
このファンディングは6月5日(日)から開始し、7月5日(火)に終了します。
この日程内に目標金額に達しなかった場合は、ファンディングは失敗となり、メキシコ渡航を諦めなくてはなりません。
 
ソロダンス“カイロー”は大学からダンスを始めた私が、初めて公に発表した処女作であり、再演を繰り返すたびに作品自体に私が育てられてきたような、思い入れのある作品であると同時に、その先に行こうとしても、なかなか越えられない壁のような作品です。
そして今年から私は長い間研究、実践してきた「デタラメ語」をつかったダンスに一区切りを付け、さらに深く、その先に向うべく、長期的なリサーチプロジェクトを開始しようと考えています。
 
この作品をメキシコという新たな言語圏、文化圏で上演することで、改めてこの作品と向き合い、その先の展望を観てみたい。それが今の私の気持ちです。
 
クラウドファンディングサイトでは、今までの私の活動も掲載されており、昨年文化庁新進芸術家海外派遣事業、研修員として滞在したウィーンで製作した作品の映像も見ることが出来ますので、ぜひ一度、覗いてみてください。
そして、たとえわずかでも構いませんので、ご支援いただけたら幸いです。
 
皆様のご支援を決して無駄にすることなく新たなダンスの可能性を開くまで、精進してまいります。今後とも「京極朋彦ダンス企画」をどうぞ宜しくお願い致します。
 
京極朋彦ダンス企画主宰 京極朋彦

2016/01/18

2016年 今年の抱負


新年あけましておめでとうございます。
ずいぶん遅いご挨拶になってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
突然ですが2016年の私の抱負は「縁を大事にする」です。

昨年は2012年からつながった縁でウィーンに呼ばれましたし、日本国内も様々な場所に呼ばれて踊る機会を頂きました。人と人の縁を大事にしていれば、人間そう間違った方向には行かないんじゃないかなと思います。

なぜ今年の抱負が「縁」なのか、そしてなぜこんなに新年のあいさつが遅れたのか(汗)と言いますと。。。

実は年明けから私は島根県は出雲にダンス合宿に行っておりました。
私の今年初めの出演舞台は2月、横浜ダンスコレクション2016、コンペティションⅠ ノミネート作品『四角形のゆううつ』(振付・演出:伊東歌織)です。

この作品のリハーサルをするために私と振付家の伊東歌織さんで10日間、出雲に滞在しました。
写真はリハーサルの合間に訪れた稲佐の浜にある弁天様。それはそれは美しく、気持ちの良い場所であると同時に、少し神様に近すぎる恐怖というか畏敬の念を持ちました。

出雲という土地は言わずと知れた日本の聖地です。
この作品の振付家である伊東歌織さんが、なぜここ出雲で合宿を行うことになったかという経緯は話せば長くなるのですが、短く言うと、歌織さんの意向と、今までの活動が、出雲に住んでいる高須賀千江子さんとの縁をつなぎ、その不思議な力によって私も出雲に呼ばれた。そんな感じです。

少々掻い摘み過ぎですが、とにかく人と人の縁の力によって、いろいろなことが奇跡的に合致して今回の合宿が実現したということです。

そしてその縁の力には続きがあり、僕の母校、京都造形芸術大学の後輩との繋がりで大学時代にお世話になった方が立ち上げた温泉津神楽連中の稽古を見させていただくこともできました。嬉しい再会があり、ここにも強い人の縁の力を感じました。

そして私は今回の10日間の旅の中で、こういった縁というものは、本当に尊いものだなと感じました。
10日間もの滞在を快く承諾いただいた高須賀さんをはじめ、出雲の皆さんに本当によくして頂いて、本当に実りあるリハーサルができました。
東京ではなかなか確保できない広い稽古場が無料だったり、自然に囲まれながら長時間ゆったりとリハーサルができたりと、環境的には最高で、この土地での合宿が作品によい影響を与えたことは言うまでもありません。

そして何より人々の影響も計り知れません。リハーサルを見に来てくれて、お土産までくれたり、車でいろいろなところを案内してくれたり、出雲の歴史について熱く語って教えてくれたり、本当に出雲の人達は人間味にあふれていました。

私は出雲の人達に、人間の本来あるべき姿を見たような気がします。先祖を敬い、まじめに働いて、当たり前に助け合う。
東京に帰ってきて、雪の中、スマホに視線を落とし、背中を丸めながら移動する黒みがかった人々の群れを見た時に、これは果たして人の本来あるべき姿なのか?と改めて考えてしまいました。

私は高校まで育った東京が嫌で京都の大学に進学し、その後10年京都に住み、去年から仕事の都合でまた東京に帰ってきたものの、東京から受ける印象は高校の頃とほぼ変わっていません。

「芯を持っていないと倒れる街、東京」

京都でその芯をダンスと決めて帰ってきたものの、今でもその力は強く、たまに倒れそうになります。そんな時、今回の出雲や、昨年のウィーンなどに呼ばれる機会があると、腹にぐっと力が入り、起き上がる力をもらえるような気がします。

そしてそれらは皆、私を呼んでくれた人、出会った人、などの人と人の縁の力、何かを信じるとう問い力のなせる業であり、それには自分自身の行いがすべて関係しているのだと思います。
今まで私の周りには離れて行ってしまった人もいるし、合わなかった人もいます。それらも含めて縁の力であり、それは自分自身が作っていく力でもあるのだと思います。

だからこそ今年もよい縁に恵まれるように、今ある縁を大事に、さらなる縁を結んでいけたらと思うのです。
長くなりましたが、ここに自分への戒めの意味も込めて今年の抱負を書き記しておきます。
最後に合宿に連れて行って下さった伊東歌織さん、本当にありがとうございます。
おかげで今年の抱負をバシッと決めることが出来ました!2月、ダンサーとして頑張ります!

皆さまにおかれましても、2016年がよい年でありますように!!
今年も様々な場所で皆様のお目にかかれますよう、精進してまいります。

京極朋彦

2015/11/26

ウィーン滞在、talking about it Vienna editionを終えて

「自分に何ができるか?」と「自分は何がしたいか?」は似ているようで全く違う。欲望として前者は僅かな遅れをとり、後者は先制をとる。

「先制をとる」という言い方はあまり穏やかでないが、人と何かを成し遂げるとき、人を動かす立場になった時、「先制をとる」ことは「クリアーな物言い」と言い換えられる。
互いの尊厳を守りつつ、大事な事は包み隠さず、クリアーに伝える。それが出来る関係性を築く事も含め、これが出来てやっと人と対話が始まるのだと思う。

人を動かすのは「会話」ではなく「対話」だ。

もちろんクリアーな物言いが出来る関係性を築くまでには「会話」という潤滑油は必要ではあるが、会話だけでは結局、表面上の形式的な関係性で終わり、その人自身を動かす事ができない。
制度や給料で辛うじて繋ぎ止めていられるだけで、それらが崩れれば、関係性も終わる。
人を動かす事ができなければ結局、自分が忙しく動く事になり、全体のパフォーマンスは落ちる。


逆に自分が誰かの為に動く時、「自分が何がしたいか?」が時として邪魔になるのは、一度でも人の上に立つ立場になった事のある人なら察しがつくだろう。
だからと言って「自分に何が出来るか?」だけを考えすぎていても、相手との創造的な未来は見えてこない。

上に立つ立場の者とその下につく者。図式的にはピラミッド型になりがちなこの関係性を、より良いものにする為には両者の間に横たわる、明確な関係性が重要になる。

「自分に何ができるか?」と「自分は何がしたいか?」
前者には繊細なアンテナが、後者には鈍重な豪腕が必要になる。

私は合計二ヶ月に及ぶウィーン滞在において、このことを改めて実感した。文化も言葉も違う相手と何かを成し遂げるという、途方もない作業の中で私が学んだ事は大きい。

そして他者との対話の中で、己の欲望を如何に練り、如何に精製出来るかで、人との関係性はもちろん、作品の強度も変わってくるということを身をもって体感した。

今回私はウィーンのダンサー達に、今まで日本人ダンサーにはぶつけられなかった言葉を無意識のうちに吐いて来たように思う。
それは単に私の英語力がないため、遠慮した表現が出来ないという事もあるが、それだけの事ではない。

この作品の初演は三年前で、ウィーン再演が決まってから京都と東京でクリエーションワークショップをそれぞれ24時間やった。同じ作品を異なるダンサーと共に何度も上演する内に、私の中で練られた言葉と、三年前に言えなかった言葉がやっと朧げに、表に出て来る感覚があった。

正直に言えば私は今まで、作品作りに於いても、先制を欠いていたのだ。
つまりは「自分に何ができるか?」に脚を取られ「自分は何がしたいか?」というクリアーな言葉を吐けずにいた。
それがやっとウィーンという異国の地で追い詰められて、初めて吐き出されて来たのだ。
全く自分のスローペースぶりには幻滅させられるが、それだけこの作品には私の根本的なダンスへの思いが込められていたのだと思う。複数のダンサーに振り付けた初めての作品だけに思い入れも強い。

こちらでのリハーサルで、ある時、自分の言葉がダンサーの中で弾ける瞬間を見た。それは本当に音がしそうな程の炸裂具合で、私は振り付けの意味を初めて知ったように感じた。
言葉は己の欲望を体内で精製し、結晶化した弾丸のようなものだ。使い方を誤れば人を殺しかねない。ただ、良き言葉を練ればそれが届いた時、相手の中で散弾の如く弾けることを知った。

時間がかかった。
わかるまで。信じられるまで。
「自分に何ができるか?」と「自分は何がしたいか?」の違いを知るまで。
人と何かを成し遂げるとき、人は仏のままではいられないこと。
時には修羅の如く、闘わなければならないこと。
遅すぎると笑われるかもしれないが、頭でわかっていることを実感を持って体感できたことは財産だと思う。

私はこんなにも時間をかけて、こんなにも故郷を遠く離れて、やっと「対話」の意味を知った。
私は今までの私を恥じると共に、これからも他者との対話の中で、自分の言葉を練って行こうと思う。

ウィーンの観客席からは惜しみない拍手が鳴り響いた。
それはあの日のリハーサルで、ダンサーの体のなかで弾けた言葉の炸裂音と、とてもよく似ている気がした。
この音を聞きたくて、私は再び新たな作品作りに向かうことになるだろう。きっと、やめられない。


2015年11月26日 京極朋彦

2015/09/09

ウィーン、ベルリン滞在記

すっかりブログ更新が滞りましたが、一か月に及ぶウィーン、ベルリンの滞在記をアップしました。
21,000字を超えているので、お時間のある時に、お読みください。以下からも、ページメニューからでもご覧いただけます。

http://kyo59solo.blogspot.jp/p/volkstheater-27-fifoo-2015-1-1-alking.html

2015/06/30

お知らせ

この度、私京極朋彦は平成27年度、文化庁新進芸術家海外派遣(短期)に採択され、8月から一カ月、オーストリアのウィーンに研修に行くことになりました。
今年も様々な芸術家が海外に派遣され、それぞれの活躍の糧を得ているようです。

文化庁HP
http://www.bunka.go.jp/seisaku/geijutsubunka/shinshin/kenshu/pdf/27_tanki_shinshin.pdf

今年私はウィーンのダンスフェスティバルfifoo program (http://www.fifoo.at)のレジデンスアーティストとして招聘されており、10月に自作『talking about it』(初演2012年、KYOTO DANCE CREATION vol.1 於 アトリエ劇研)を現地のダンサーに踊ってもらう事になっています。

今回の研修はこの作品に出演して頂くダンサーオーディションと現地リサーチがメインですが、丁度その頃ウィーンでは世界最大規模のダンスのワークショップフェスティバルImpulse tanzが開催されており、世界中のダンサー、振付家が集まる中で、様々なものを見聞きし、吸収してこようと思っています。

今回の採択に至るまでには、何より私をfifoo programのレジデンスアーティストとして招聘して頂いたディレクターの佐幸加奈子さんを始め、スタッフの皆様、そして三年前、KYOTO DANCE CREATION立ち上げから関わって下さったアトリエ劇研の皆様、vol.3までの三年間、関わって下さったダンサー、振付家、スタッフの皆様、そして『talking about it』初演を踊ってくれたダンサーのみんな、全ての人々のお陰だと思っています。

そして現在東京では新たなダンサーを迎えtalking about it tokyo wsと題したワークショップを開催しております。全6回という少ない時間ですが、私が兼ねてから共に創作を望んでいたダンサーの方々にご協力いただき、8月1.2日にはワークショップショーイングを行います。

ウィーン渡航直前にこのような機会を持てた事は、本当にありがたい事で、会場を提供して頂いたAAPAの上本竜平さん、永井美里さんにこの場を借りてお礼申し上げます。

8月ウィーンでどのような出会いがあるか、今から緊張と不安と期待が入り混じっておりますが8月1.2日のショーイングがきっと私を後押ししてくれると信じております。

もしお時間ありましたら、会場に足をお運び下さい。
事前のリハーサルも見学して頂けます。(ショーイングは見学者割引きあり)

以下詳細です。皆様にお会い出来るのを楽しみにしております。よろしくお願いいたします。



2015/05/19

京極朋彦ダンス企画『talking about it』Tokyo Work shop

前回4月に京都で行われたワークショップシリーズの東京版を開催いたします!
今回は身体表現に興味のある方なら、ダンサー、役者、ミュージシャン、どなたでもご参加いただけます。以下詳細です。どうぞよろしくお願いします!

京極朋彦ダンス企画が2012年に京都で発表した作品『talking about it』が201510月、オーストリアはウィーンで、現地のダンサーとともに再演されることになりました。


それに伴い、振付家の京極が三年前の自身の作品ともう一度向き合うと同時に、新たに活動拠点を移した東京のダンサー、俳優と出会い、共同作業をしてみたいという思いから、今回のワークショップを開催することとなりました。 


私は今まで京都を拠点に活動しており、東京のダンサー、俳優と共に作品を作ったことが殆どありません。もちろんウィーンのダンサーと共同制作をするのも今回が初めてです。東京で出演者を募り、劇場をおさえて『talking about it』を上演することも、出来たかもしれませんが、今回は新たな人、新たな場所と出会うことに焦点を合わせ、「作品発表」というよりは、少しフラットにワークショップと、そのショーイングいう形式を取らせて頂きました。


ダンサー、俳優、振付家が互いに「作品にする」「まとめる」ことに費やす労力を、もう少し出会う試す”体験する”ことに費やすことが(今回の場合はですが)作品と参加者、そして私にとって、とても有意義な時間となるのではないかと思っています。


 今回題材となる作品『talking about it』はタイトルにもある通り、出演者が舞台上で喋ります。


なので今回、俳優さんの参加を楽しみにしている部分もあります。もちろんどんなジャンルの方でも是非、ダンスのワークショップというより舞台に立つ体のワークショップと考えていただき、ご参加いただければと思います。参加するのは難しくとも、ぜひオープンリハーサルやショーイングにお越しいただき、ご意見ご感想を頂けたら嬉しいです。


 様々な人に振付やコンセプトを共有していただくことが、この作品にとって、新たな可能性を掘り下げることになると信じています。そしてゆくゆくは、この作品を東京のメンバーで、今度は公演として上演したいとも考えております。

今回会場となる日の出町団地スタジオは、パフォーマンスグループAAPAの拠点であり、東京でこのような企画をやるに当たり、AAPA代表の上本竜平さん、ダンサーの永井美里さんに多大なご協力をいただきました。

この場所では様々なクラス、イベント、公演が行われており、今回のこの企画が皆様にとって、新たな「場」との出会いにもなることを期待しつつ、当日、皆様にお会いできるのをとても楽しみにしております!
                        京極朋彦ダンス企画主宰 京極朋彦
 

<京極朋彦ダンス企画『talking about it』Tokyo Work shop>

◾️初演映像(編集版)
http://youtube.com/watch?v=iUgQ4yeWuQ8


■オープンクラス

どなたでもご参加いただけます。要予約。動きやすい恰好、水分、メモ等ご用意下さい。

2015

68日、15日、29

(全て月曜日の13:0017:003回、単発受講可能)

オープンリハーサル

ショーイングに向けたリハーサルを見学頂けます。オープンクラス参加者無料。

2015

76日、13日、27

(全て月曜日の13:0017:003回)

■ショーイング

ワークショップ参加ダンサーによるショーイング。開演前にミニワークショップ、終演後にアフタートークあり。

talking about itTOKYO Work shop ver.

出演:KEKE 手代木花野 宝栄美希 三橋俊平

20158

1日(土)18:30 ミニワークショップ開催 19:00 開演 アフタートークあり

2日(日)18:30 ミニワークショップ開催 19:00 開演 アフタートークあり

■場所

北千住東口徒歩5分、日の出町団地スタジオhttp://minori.aapa.jp/

■料金

<オープンクラス> 一回 1,000

<オープンリハーサル> 500(オープンクラス参加者無料)

<ショーイング> 1,500円(オープンクラス、オープンリハーサル参加者は1,000円)


■全てのご予約・問い合わせ

京極朋彦ダンス企画 kyo59.1201@gmail.com 090-6155-7408(京極)

■スタジオ詳細
http://minori.aapa.jp/2015/05/talking-about-it.html