今日の出村さんは職場からそのまま稽古に来たので、こんな感じ。
ヴィアイン京都市場室町は全く関係ありませんが(笑)
出村さんは大学の三つ後輩に当たり、在学中から演劇ダンス問わず、様々な作品に出演されていました。
最近は伊丹のAI・HALLで行われた、寺田みさこさん監修の「ソロダンスをつくる」というプロジェクトにも参加されています。
彼女もいわゆる「ダンス」のメソッドを習得しているわけではありませんが、僕が彼女の踊りに魅力を感じるのは、その、か細い体に中に得体のしれない「謎」を孕ませているからです。
彼女自身は、体も細く、声も小さく、普段から常に控えめで、謎めいているのですが(笑)踊る彼女の体は、この「謎」のベールが何層にも増幅し、展開しているように見えます。そしてその「謎」が見るものを惹きつけるのです。
単なる「わからなさ」ではなく「解きたくなる謎」を持つこと。これはなかなかやろうと思っても難しい。
初めて彼女が踊るのを見たのは彼女が在学中に、今回出演される殿井歩さんと踊ったデュオでした。
山田せつ子さんのクラスの授業発表公演でのワンシーン。二人の何とも言えない空気感と、切実な体の印象は鮮烈で、今回ダンサーを集め始めた時に、真っ先に声をかけたのが、この二人でもありました。
今回も実はこの二人にデュオをやってもらうシーンがあります。
「ダンス」とは何か?その問いに真っ向から立ち向かう二人の姿は、魅力的な「謎」に彩られています。
舞台とは不思議なもので、全く日常とは、かけ離れたフィクションの世界のようでいて、日常と地続きであり、舞台上の人と観客は同じ時間軸に乗っているようでいて、まるでかけ離れた世界を生きているように見えたりする。
舞台が日常を逆照射する、あるいは日常が舞台に乱反射する。
そんな事を彼女を見ていると感じることがあります。
ささやかでありながら、大きな波紋となって観客を包む。そんな彼女の踊りを、ぜひ劇場で体感してください。
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